先頃、動画制作の学校でモーショングラフィックを学ぶ機会をいただき、受講中に6秒の動画を作る課題が出されたことがありました。その段階ではまだイラストを動かすことで精一杯だったため、6秒の意味も深く考えることができずにいました。
上司の「6秒動画って、何故6秒か知っていますか?」という質問に、(昔あったVineや、YouTubeの広告も6秒だったかなぁ…)というくらいの認識でしかなかった私でしたが、改めて6秒動画のことを調べてみると、とても興味深いものだったのでまとめてみました。
目次
6秒動画とは?
動画広告市場は年々成長し、今や多くの人の生活に欠かせないメディアとなっています。そんな中YouTubeや動画コンテンツの6秒動画広告が注目を集めています。
とくにYouTubeの6秒動画広告は「バンパー広告」と呼ばれ、従来の15秒などのトゥルービュー動画とは違い、途中でスキップできないということで、視聴者に最後まで効果的に広告を届けられる利点があります。また、6秒であれば本編の視聴の妨げを我慢できる短さ…というユーザー側の観点からもニーズが増えていいることが納得できます。6秒動画に特化した動画広告を配信・制作するサービスもあるほど急成長を遂げているコンテンツなのです。
6秒動画広告のメリット
なぜ「6秒」なのでしょう?
一説によると、「金魚の集中力は9秒だが、現代人の集中力は8秒しかもたない」というマイクロソフト社の研究チームの発表が話題になったことなどから、現代人の集中力がいかに衰えているかということも影響しているようです。
さらに、企業のパワハラ対策に推進され始めているアンガーマネージメントでも言われているように、「怒りをおぼえた時に、6秒我慢することで、怒りを可視化して理性的に考えられる」というような心理的側面からも、「6秒」には人が理性的に集中できるというポイントがあると考えられます。
動画である意味
「1分間の動画には、180万語に相当する情報量がある」と言うように、人は、視覚や聴覚などから得た情報の方が、言葉として得た情報よりも印象に残ります。また、文章を読むという行為自体が面倒だと思う若い世代が増えている中で、動画の需要はますます増えていくでしょう。何より動画は視覚に訴えかけるため、心を掴む効果的なブランディング広告としても大変有効なのです。
このように短時間に要点を集約した6秒動画を活用することで、多くの人に効果的な宣伝をすることが可能です。うまく活用することで有益なビジネスツールになることは間違いありません。
6秒動画広告のデメリット
やはり短すぎる?
6秒ではしっかりメッセージが伝わらないのでは?と疑問に思う方もいるかもしれません。確かに6秒という短い時間では、多くの情報を伝えることはできません。そのため、伝えたい内容・目的を明確にし、1点集中の内容に絞ることが重要です。ですので、説明が必要な製品や仕組みを紹介するような広告には向いていません。さらに、最初の数秒のインパクトが重要視されることもあります。
しかし、こうしたデメリットを逆手にとって活かすことができれば、長く説明するよりももっと際立って印象づけれられる広告効果をもたらせるのではないでしょうか?
そのためには、もともとあった15秒の動画を6秒に縮める…といったやり方ではなく、6秒のための動画をオリジナルで構築していくようにすることがポイントになるかと思います。
多くの人に見てもらえば良いという訳ではない
例えばYouTubeに6秒動画広告を出す際に、多くの人に知って欲しいからとあらゆる動画に広告を設定してしまったらどうでしょう?動画の視聴者が見たい本編を再生しようとする度に同じ広告に邪魔をされる…という心情になるかもしれません。インパクトがある6秒動画が何度も何度も流れるため、またこの広告かと不快に思われることになってしまっては逆効果です。
ですが、配信する動画を選定することでこの不安は軽減されるでしょう。視聴者のペルソナを意識した配信をすることでさらに宣伝効果を高めることが期待されます。
まとめ
たった6秒、されど6秒…というような言葉が浮かんでしまうほど、現代人にマッチする6秒という限定された時間の中には、まだまだいろんな表現ができる可能性がありそうです。
重要なポイントを注視して、私も弊社を紹介する6秒動画制作にチャレンジしてみました。
6秒で弊社がどんな会社か、伝わりますか?