プレゼンテーションと聞くと、会議や発表会で人前に立って資料を元に発表をするイメージを持つ方が多いかと思います。ですが、相手に何か伝えたい時、何かしてもらいたい時などのあらゆる場面で、実は知らないうちに日々プレゼンテーションを行なっているのです。
また昨今のウェビナー需要の急増によって、改めてプレゼンテーションのスキルの必要性を感じている方も多くいるのではないでしょうか?
そんな時、伝える技術としてプレゼンテーションのコツを知っておくだけで、相手に理解・行動を促すことができるようになります。今回は伝わるプレゼンテーションのポイントを紹介していきます。
目次
プレゼンテーションすることが目的ではない
「データを集めてとてもキレイな資料を作り、当日資料を配布して、それを読み上げてプレゼンテーションを終えた」という経験をした方は多いのではないでしょうか?
実は、これはプレゼンテーションをすることが目的となってしまった例です。キレイな資料を作ることで満足し当日読むだけなら、わざわざ時間を取って発表しなくても、資料に目を通してもらうだけで良かったのです。
あくまでも、プレゼンテーションをする目的は、相手に賛同してもらい、行動してもらうことです。
もちろん、見栄えの良い資料は、説明を強調・補足したり、相手の理解を促すことには有効ですので、もちろん資料作りも大切なポイントです。
とはいえ忘れてならないのは、プレゼンテーションは目的達成の手段であるということです。
成功するプレゼンテーションを行う手順
1. 目的の明確化
目的・成果を正しく理解していなければ、相手に何を伝えたいか、何に重点を置いて話を展開すべきか道筋を立てるのが難しくなります。
まずは、以下の項目を明確にしましょう。
目的をしぼる
プレゼンテーションした相手に何をしてもらいたいかを明確にします。目的をひと言で表現できるようにすると、それがプレゼンテーションの軸となり、そこへ向けてのストーリーが作りやすくなります。
相手の分析を行う
伝えたい相手によって話す内容は変わってきます。相手が基礎知識があるかないか等バックボーンを分析しておくと、必要になる説明が見えてきます。
これはペルソナを立てることにもつながります。
2. ストーリーを組み立てる
目的と相手の分析をもとに、伝えるべきストーリーを考えます。
プレゼンテーションでは「序論・本論・結論」という形に基づき考えるのが一般的です。
序論
プレゼンテーションの目的・ポイントを説明します。最初に結論を述べることで強い印象を与え説得力が増すことがあります。その他に、この話がどのくらい重要で利益があるかを前提として説明する事も効果的です。
本論
序論を受けて伝えたいことの理由づけを行います。問題の解決策の理論的な説明を実績や裏付けデータなどを元に説明すると説得性が増します。
結論
本論で展開した内容を要約します。目的達成に向け、相手の行動を促す流れでまとめる必要があります。
3. シナリオを作成する
ストーリーとシナリオは同じようですが、厳密にはストーリーは骨組み、シナリオはそれを台詞や動きによって肉付けするものにあたります。
シナリオを作成することで、資料にない事例や補足説明を加えながら相手を惹きつけることができます。きちんとした文章でなく箇条書きでも良いので、話の流れやキーワードなど言いたいことを書き出してみましょう。
4. 資料を作成する
1~3の工程を踏まえてから、資料作成に取り掛かれば資料作りもスムーズに進めることができます。多くの人は資料作成にPowerPointなどのアプリケーションを使用していると思いますが、以下のポイントに留意することで、伝えたい事を端的に一目で理解できる資料にすることができます。
- 文章は短くシンプルに
- 1スライド1メッセージ
- フォントを統一する
- 色を使いすぎない
- 図解などを利用し説明する
- 資料だけをみても情報が伝わるようにする
- 過度な装飾・アニメーションを多用しすぎない
- 内容に合った画像を使用する
5. リハーサルをする
本番を想定して練習を行い、内容・順番・話し方・時間配分などを総合的にチェックし、問題点を改善します。
独りよがりにならないためにも、できるだけ第三者に見てもらい相手に理解を得られる内容なのか確認することが大切です。
リハーサルを入念に行うことで、プレゼンテーションが苦手な方でも自信を持って本番に臨めるはずです。
6. プレゼンテーションの実施
プレゼンテーションを行う発表者が誠実に堂々と話すことで、相手を惹きつけ、内容に共感してもらえるようになるでしょう。
本番後に質疑応答の時間を取るなど、時間に余裕を持たせたり、不測の事態に備えて臨機応変に対応できるように、絶対に外せないポイントをまとめておくなどしておくと安心です。
まとめ
プレゼンテーションの実施後は、振り返って反省点を挙げて次の展開に活かしましょう。プレゼンテーションを通して相手の賛同を得て初めて取引が始まります。