インバウンドマーケティングのメリットとは?

インバウンドマーケティングのメリットとは?

最近注目されている「インバウンドマーケティング」とは、いったいどのようなマーケティング活動のことなのでしょうか。この記事ではインバウンドマーケティングの説明と、そのメリット、手法について解説していきます。

デジタルドロップ広報担当パンちゃんです!
今回はインバウンドマーケティングについて説明するよ。
この記事は約3分30秒で読めるよ♪

インバウンドマーケティングとは

近年の新型コロナウイルスの流行により目立たなくなってしまいましたが、有名観光地を話題にしたニュースで「インバウンド客」という表現を聞いたことがあるでしょう。インバウンド客とは、「海外(外側)から日本(内側)にやってくる観光客」のことを指します。

インバウンドマーケティングは見込み顧客が自発的に見つけようとする先に情報を提供する「待ち」のマーケティング手法です

「インバウンドマーケティング」のインバウンドも動きは一緒で、見込み顧客(リード)はさまざまなメディア、特にWebサイトやSNS、ブログへの投稿を経由して情報にアクセスしようとします。つまり、インバウンドマーケティングとは、商品・サービスに対する興味関心を持ってもらうためのコンテンツやコミュニケーションを提供し、見込み顧客が自発的にアクションをしたことをきっかけに関係を構築してKPIへと導くマーケティング活動を指します。

見込み顧客がほしい情報を並べ、釣り糸を垂れるように「待ち」の姿勢でいるわけです。「プル型のマーケティング活動」とも言えます。

インバウンドマーケティングのメリット

インバウンドマーケティングのメリットは、5つ挙げることができます。

見込み顧客が求めている

インバウンドマーケティングの場合、発見場所がどこであれ、見込み顧客は自分の意志で情報を探しアクセスしてきています。もともと興味が高いところに適切な情報を提供すれば、見込み顧客は何度もアクセスし次第にファンになってくれることでしょう。

データ分析ができる

インバウンドマーケティングで使われるメディアにアクセス解析ツールを導入しておけば、アクセス数やクリック数だけでなく「どのページを巡回したか」「どの投稿に『いいね』をしたか」などがすぐに数値化できます。そして、そのデータを日々蓄積し続けることでPDCAサイクルを回し、精緻なマーケティング戦略を策定することもできるようになるでしょう。

作成したコンテンツをいつまでも活用できる

ある一定の期間だけ配信する広告と異なり、インバウンドマーケティングで用意するコンテンツは、自ら掲載をやめたり掲載しているサービスが終了したりでもしない限りずっとインターネット上に残ります。そのため、別の興味があってアクセスしてきた人がWebサイト内の過去記事を読んだりすることもありえます。記事を蓄積していけば、それだけ見込み顧客の流入が期待できる、というわけです。

連携させやすい

WebサイトとSNSを活用しているなら、投稿記事にリンクを張ったりハッシュタグを設置したりすることで簡単に連携を実現できます。特に若年層向けの商品・サービスの場合、若年層は検索エンジンではなくSNSから情報を得ようとする傾向も出ていますので、さらに効果的でしょう。

費用を抑えられる

インバウンドマーケティングではオウンドメディア、自社のWebサイトやSNSアカウントを活用して情報を発信することが多いでしょう。それが十分に機能するのであれば、これまで4大マスコミ(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)広告やイベント出展に支払っていた広告料を抑えることができます。

アウトバウンドマーケティングとの違い

インバウンドがあるのですから、逆の「アウトバウンド」もあります。 「内側から外側へ」のイメージです。

アウトバウンドマーケティングは見込み顧客に対して積極的に情報を届けようとする「攻め」のマーケティング手法です

アウトバウンドマーケティングは、いわゆる4大マスコミ(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)広告やOOH広告、営業電話、飛び込み営業、ダイレクトメールなど、商品・サービス提供者側が見込み顧客に対して積極的に働きかけ、 KPIへと導くマーケティング活動を指します。

まるで見込み顧客をとらえるために槍を持って漁に行くような「攻め」の姿勢、「プッシュ型のマーケティング活動」とも言えます。

しかし、現代においてアウトバウンドマーケティングはいくつかのデメリット、効率的でない側面が指摘されています。

世の中に情報が多すぎる

「情報過多時代」と呼ばれて久しい昨今、情報は日々増え続けあふれかえり、個人が処理できるキャパシティをとっくに超えてしまいました。そのため、見込み顧客は自分の興味がある事柄にのみ注目し、他の事柄を受け付けないようになりました。そんな状況でアウトバウンドマーケティングを仕掛けても、よほどのことがない限り興味を持たず振り向いてくれないのです。

心理的な障壁

アウトバウンドマーケティングはあくまで商品・サービス提供者側の都合で行われます。そのため、「テレビで放送中の映画の途中でCMが入った」「郵便ポストに勝手にチラシを入れられた」「忙しい時に売り込みの電話が着た」などといったネガティブな印象を持たれる場面が多くあります。売れるかどうかまだ分からない段階でマイナスの印象を与えてしまったのでは、せっかくのよい商品・サービスだとしてもKPIに導くまでにいらぬ苦労をすることになるでしょう。

データ分析がしづらい

アウトバウンドマーケティングで使われるメディアがどれだけの効果をもたらしたかは、効果を測定するための元となるデータがないので、出稿後にアンケートや聞き取り調査などを実施してまとめる作業が発生します。より精緻にしようとすると、費用も高額になります。

一過性で終わってしまう

4マス広告やOOH広告、イベントブースなどアウトバウンドマーケティングに使われる広告枠は、媒体を選び、期間を絞って購入します。何年にもわたって使用し続けることが難しいこともあるので、分析データとしては使いにくくなることがあります。

インターネットの活用

商品・サービスにアウトバウンドマーケティングを実施してうまく見込み顧客を獲得できたとしても、すぐにKPIに結び付くことはほとんどないでしょう。たいていの場合、見込み顧客はそれが「どんなものなのか」「自分にとって必要なものか」「現在直面している課題を解決してくれるのか」などを想像しながら企業Webサイトなどを検索し、昔からある商品・サービスであれば使い勝手などのレビューを探します。商品・サービスを検討するうえでもっとも信頼できるソースが「友人・知人からの口コミ」であることからも、その傾向は読み取れるでしょう。

ここで「検索」という言葉が出てきました。見込み顧客が検索して必要な情報を得ようとする行為は、まさにインバウンドマーケティングが狙っている行為そのものです。つまり、アウトバウンドマーケティングだけではマーケティング活動は成り立たなくなっているということなのです。

インバウンドマーケティングの手法

現代の活動においてインバウンドマーケティングが必須のマーケティング活動であることが理解できたことでしょう。では、具体的にはどんなことをすればよいのでしょうか。「インバウンドマーケティング」という言葉を最初に定義したHubspotによると、インバウンドマーケティングの手法は以下の3つで、この3つのプロセスをPDCAサイクルのようにぐるぐる回していきます。

  • Attract(惹きつける):コンテンツやコミュニケーションにより見込み顧客を引き付ける
  • Engage(信頼関係を築く):課題の解決や目標の達成を可能にする情報やソリューションを提供し、購入・導入へと導く
  • Delight(満足させる):購入・導入した商品・サービスに対するサポートを提供し、商品・サービス、そして企業に対し良好なイメージを持ってもらう

Delightまで進んだ顧客が商品・サービス、企業に対して良好なイメージを持ったなら、顧客は自発的に「SNSに(ポジティブな)投稿をする」「(ポジティブな)レビューを書く」「友人に勧める」などといった行為(これらもコンテンツでありコミュニケーションです)を通して情報を拡散していきます。そして、それを見つけた人が次にAttractされる、というわけです。そのためには、見込み顧客が必要としそうな、望みそうなコンテンツやコミュニケーションを用意して、見込み顧客を待たなければなりません。

インバウンドマーケティングのデメリット

しかし、インバウンドマーケティングにもデメリットがあります。インバウンドマーケティングはコンテンツやコミュニケーションを整備する時間と、分析してPDCAサイクルを回すためのデータ量が必要になります。そのため、短期間で成果を出すことには向いていません。

また、せっかく見込み顧客がアクセスしてきたのに内容が古い・必要な情報が載っていない、間違っているのでは、逆に悪い印象を与えてしまいます。定期的にコンテンツを見直し、内容や情報を更新・ブラッシュアップすることが必要です。

まとめ

今回はインバウンドマーケティングについて説明しました。インバウンドマーケティングは、情報過多時代におけるマーケティング活動として重要です。もちろん「アウトバウンドマーケティングは不要、やっても無駄」ということではなく、インバウンドマーケティングと併用することで効果を最大化することができるようになります。

読者を惹きつけるコンテンツやコミュニケーションの整備は、内製するよりも制作能力に優れた慣れたプロフェッショナルに外注してしまった方が手早い場合が多々あります。まずは自社のWebサイトやSNSアカウントの見直しから始めてみてはいかがでしょうか。

インバウンドマーケティングは、商品・サービスに関する情報を発信・提供し続ける、長期にわたる取り組みだよ。
企画から始めたいときは、デジタルドロップにぜひ相談してみてね♪

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