これまで、Googleなどの検索エンジンで情報を調べる場合、検索したいキーワードを打ち込んだときに表示される検索結果はWebサイトがほとんどでした。
ところが、2018年6月よりGoogleが検索デスクトップに動画カルーセルを実装させたことで、キーワードによっては検索結果の上位に動画が表示されることが多くなってきました。

今回はますます注目が集まる動画SEOについて、実際の効果と活用方法をご紹介させていただきます。
目次
動画SEOとは?
動画SEOは、VSEO(Video Search Engin Optimization)とも呼ばれ、検索キーワードと関連性の高い動画を検索結果ページに上位表示させるために行うSEO施策のことを指します。
「では、WEBサイトに動画を掲載すれば検索結果の上位表示されるんですね!」と、言いたいところですが、そう単純なものではありません。
結論から言うと、動画SEOは動画のコンテンツだけでその順位が決定されるわけではありません。
現在Google検索エンジンは、インターネット上の画像を判定することはできますが、動画については、動画に付与されたタイトルや説明文などのテキスト情報から「どのようなタイプの動画か」を大まかには判別しているものの、動画そのものの内容まで判断することはまだ難しい段階です。
当然、多くの視聴者に動画を見てもらうために動画自体の質が高いことは重要ですが、動画SEOで上位表示を狙うためには、コンテンツの質だけでなく、動画のタイトルや説明文などの周辺情報を整えることが重要となってきます。
つまり、検索してサイトに訪問してきたユーザーのニーズに応えるコンテンツとして動画を置くことで、サイト滞在時間を延ばすことにつながり、Googleの検索アルゴリズムから「有益なページ」という判断がされれば、結果的に検索順位の向上に寄与する…と言う、いわば副次的な効果が期待できるのが動画SEOです。

動画SEOのメリット
動画SEOを導入することで、期待できるメリットはたくさんあります。
動画は視覚的なインパクトを与えるため、強い印象を残すことができる
例えば、ソリューションシステムなどの現物を可視化できないものの説明などでは、動画はうってつけのコンテンツとなるでしょう。ユーザーにわかりやすく伝えることで、興味・理解を深めることにつながります。
再生のために一定の時間を有するため、サイト滞在時間を長くできる
サイトの滞在時間を高めることは、結果的にSEO対策に結びつきます。
動画を埋め込むことで検索結果の上位表示が期待できる
2010年には既にアメリカの調査会社にて公認されており、動画を埋め込んでいないページと、動画を埋め込んでいるページでは約53倍もの検索結果の上位表示の差が出ると言われています。
自社サイトへの被リンク数を増加できる
自社サイトのコンテンツとの関連性が高い動画を埋め込むことで、被リンク数の増加が見込めれば、幅広いサイトからの流入も見込めます。

動画SEO導入の基礎知識
現在、動画コンテンツの導入は、まずYouTubeに動画をアップロードし、その動画のサムネイルとリンクとを自社サイトや記事の中に表示したり、動画を埋め込んだりしているものがほとんどです。
YouTubeはGoogle傘下の企業のため、YouTubeとGoogleのアルゴリズムは非常に相関性が高く、YouTubeに動画をアップロードすることは、動画をGoogleに認識してもらうことにもつながります。
YouTube以外の動画サイトも、Googleの動画検索結果に表示されることはありますが、YouTube動画の表示率が圧倒的に高いというのが現状です。YouTubeで上位に表示される動画は、Google検索でも上位に表示される可能性が高いことを、念頭におきましょう。

効果的な動画SEO導入の注意点
それでは、実際に動画SEOを導入するにあたり、これだけはおさえたいポイントをあげていきます。
キーワードを意識する
動画SEOは通常のSEO同様にキーワードが最適化されたものかどうかが重要です。関心度の高いターゲットユーザーから見つけてもらえる可能性を増やすためにも、ユーザーと接触しやすいキーワードをタイトルなどに入れることが肝心です。
視聴者を満足させる
視聴者に飽きさせずに最後まで見てもらえる動画、高評価を得られる動画作りを心がけましょう。動画SEOに関係する指標には、視聴維持率というものがありますが、これはユーザーがどれだけ動画を見続けたかを表す指標です。さらに、高評価が多い動画は上位表示の可能性が高くなります。動画制作には「3W1H」のメソッドを参考にしてみてはいかがでしょうか?
目を引くサムネイルを設定する
日々投稿される多くの動画からクリックを狙うにはサムネイルは大変重要です。動画のサムネイルに思わずクリックしたくなるような画像を設定し、クリック率を高めることで、ユーザーの興味をひく良質な動画として評価されるようになります。
投稿後の分析をする
せっかく動画を作成し投稿しても、動画を活用できているとは言えません。動画の総再生時間、平均視聴時間、平均再生率、視聴者維持率などをYouTubeアナリティクスを使用して分析し、離脱されやすい部分を見直して再生時間を延ばすなどの改善をしていくことが必要です。

まとめ
動画SEOが実際に上位表示への効果も立証されているものの、動画SEOはあくまでもSEOの「間接的要因」の一つです。ですが、これからのコミュニケーション戦略には欠かせない動画。導入をする際には、ぜひSEOの視点を忘れないようにすることが大事です。
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